医師紹介

田中 秀和 教授
主な診療内容
 放射線治療部では主にがん診療における放射線治療を担当しています。放射線治療はがん治療の三本柱の一つに数えられます。悪性腫瘍に限らず良性疾患でも適応となることがあります。放射線治療ではメスは使用せず、その名の通り放射線を使って腫瘍を縮小・消失させます。臓器を取り除くことはしないため、治療後にも臓器の機能が残る可能性があることが特徴です。他の治療法に比べて体への負担が少ないことが多いため、高齢の方や合併症の多い方でも治療できることが多く、高齢化の進む現代においてますますニーズが高まっています。先進諸外国ではがん患者さんの5~6割が放射線治療を受けるのに対して、本邦では2~3割にとどまっています。今後、日本においても放射線治療を受ける患者さんがさらに増加することが見込まれています。
 当院ではリニアック(直線加速器)を用いた外部照射とイリジウム192を用いた小線源治療を行っています。外部照射では強度変調放射線治療(IMRT)や定位放射線治療(SRS/SRT/SBRT)などの高精度放射線治療にも対応しています。呼吸性移動の大きな腫瘍(主に肺・肝)に対しては動体追跡照射(迎撃)を行っており、我々の特色の一つとなっています。
 院内の様々な診療科と定期的にカンファレンスを開催し、患者さん一人一人に適した治療を提供できるよう努めています。
取り扱っている主な疾患
ほぼ全ての悪性腫瘍と一部の良性疾患が適応となる可能性があります。治癒を目指した治療から、症状の軽減を目指した治療まで幅広く行っています。
診療実績(令和6年度)
| 部位 | 患者数 | 
|---|---|
| 脳・脊髄腫瘍 | 25 | 
| 頭頸部がん | 56 | 
| 食道がん | 18 | 
| 肺がん・縦隔腫瘍 | 92 | 
| 乳がん | 54 | 
| 肝がん・胆のうがん・膵がん | 22 | 
| 胃がん・大腸がん | 10 | 
| 婦人科がん | 32 | 
| 泌尿器科がん | 89 | 
| リンパ腫・白血病など | 28 | 
| 皮膚がん・骨腫瘍・軟部腫瘍 | 18 | 
| 転移性脳腫瘍 | 41 | 
| 転移性骨腫瘍 | 40 | 
特殊治療
| 患者数 | |
|---|---|
| 強度変調放射線治療(IMRT) | 149 | 
| 定位放射線治療(脳) | 11 | 
| 定位放射線治療(肺) | 41 | 
| 定位放射線治療(肝臓) | 7 | 
| 婦人科がんの小線源治療(腔内照射) | 26 | 
| TBI | 10 | 
| 術中照射(体外骨照射) | 0 | 




























